コロナワクチン接種後の抗体検査ってどんなもの?

新型コロナのワクチン接種を終えられた方も多くなってきたと思います。8月3日時点で累計接種回数は9,685万4,171回とされており日本の総人口の約44%は少なくとも1回接種をしていると言われています。2回接種についてはまだ約31%しか終えていないようです。一方、65歳以上のみを対象とすると2回接種完了した人は約78%とされており、新型コロナの重症化リスクが高いとされている高齢者についてはほとんどが接種を終えている状況です。
新型コロナワクチンを接種した人が気になることは、「もう抗体はついているのか?」というところではないでしょうか。
ワクチン接種後に抗体がついているかどうかを確認するのにも抗体検査は非常に有用です。今回はそんなワクチン接種後の抗体検査についてご紹介します。

新型コロナワクチンについて

新型コロナワクチンの副作用

1日あたりの接種回数は7月6日が146.1万回で最も多いです。企業や大学等で接種を受けられる職域接種については8月1日までで772万回実施されています。
しかしながら、現在職域接種については申請数が多くワクチンの出荷可能な量を超えることが見込まれるとのことで6月25日(金)から新規の申請受付を休止している状況です。なかなか職域接種ができないという企業も多い状況だと聞いています。もう少し待つしかなさそうですね。

ちなみに、都道府県ごとの接種状況について、2回目接種を完了した人の割合は、8月3日時点で山口県が全人口の40.9%で最も高く佐賀県、山形県と続きます。東京都は26.6%と47都道府県中44位でかなり接種が遅れている状況です。

日本経済新聞 チャートで見る日本の接種状況コロナワクチン https://vdata.nikkei.com/newsgraphics/coronavirus-japan-vaccine-status/

新型コロナワクチンの副作用

最も多いのが”接種部位の痛み”です。やはり筋肉注射ということもあり、接種当日から翌日にかけてなど接種部位がかなり痛みます。また、1回目接種より2回目接種後のほうが全身性の副反応は強く、倦怠感や頭痛、発熱などの症状が出現することがあります。インフルエンザの予防接種などと比較しても、かなり副反応は強いと思うので翌日に重要な予定を入れないほうがベターです。また、年配の方よりも若年の方のほうが副反応が出やすいということなので注意が必要です。通常、副反応は2日程度でおさまることがほとんどですが、なかなかおさまらない場合には医療機関を受診したほうが良さそうです。
また、副反応の症状が強い場合には、市販のカロナールなどの解熱鎮痛剤を内服して症状を和らげましょう。

新型コロナワクチン接種後の死亡

ファイザー製ワクチン接種後の死亡は7月11日までで663件で、100万回接種当たり11.3件の割合です。しかし660件について専門家は「ワクチンと死亡との因果関係が評価できない」、3件について「ワクチンと死亡との因果関係が認められない」としており、新型コロナワクチン接種が原因で死亡したとは認められていません。
また、モデルナ製ワクチン接種後の死亡は4件で、100万回接種当たり2.2件の割合です。4件はいずれも「ワクチンと死亡との因果関係が評価できない」とされておりますのでモデルナ製ワクチンについても接種が原因とは認められていません。
つまり、今までのところコロナワクチン接種が原因での死亡はないと考えられています。

抗体について

抗体とは

抗体は、私たちの体に侵入した細菌やウイルスなどを無力化したり働きを弱めたりする免疫のはたらきの一つです。免疫は細菌やウイルスなどが身体に侵入しようとしたときに異物として攻撃し、病気にかかるのを防いで身体を守ってくれます。抗体がついたウイルスは他の細胞に侵入できなくなったり抗体の作用でウイルスを弱体化させたりします。

中和抗体とは

特定のタンパク質の活性を中和できる抗体のことで、ウイルスのタンパク質に結合して感染を防ぐ作用を示します。
現在、国内で承認されている新型コロナウイルスのワクチンのうちファイザー社とモデルナ社のワクチンはmRNAワクチンと呼ばれる種類のものです。mRNAワクチンは今までになかった新しいワクチンで、新型コロナウイルスがヒトの細胞に感染するために必要なスパイクタンパク質部分の設計図となる遺伝情報をワクチンとして投与します。
ワクチン接種により、mRNAが細胞に取り込まれると細胞の中でスパイクタンパクが産生されます。それに対し、免疫が反応して中和抗体が産生され、実際の新型コロナウイルスへの免疫がつくという仕組みです。

中和抗体検査とは

現在のファイザー製ワクチンの発症予防効果は95%、モデルナ製ワクチンの発症予防効果は94%程度と報告されており、いずれも高い確率で新型コロナウイルス感染症の発症を予防することができると言われています。しかしながら、抗体の獲得には個人差があり、本当に抗体ができているのか気になる人は多いと思います。
「中和抗体検査」を受けることで、新型コロナウイルスの感染や重症化を防ぐ抗体が獲得できたかどうかを確認することができます。特に、ワクチン接種後にワクチンの効果があったのか知りたいという声を現在はよく聞きます。

【解説】中和抗体について

検査を受けるタイミング

中和抗体検査を受けるタイミングについてもよく相談を受けますが、ロシュ・ダイアグノスティックス社の中和抗体検査は2回目の接種を受けてから2週間経過後の検査が推奨されています。
※ちなみに、ファイザー社のワクチン接種で十分な免疫ができるのは、2回目の接種を受けてから7日程度経って以降、モデルナ社のワクチン接種で十分な免疫ができるのは、2回目の接種を受けてから14日以降とされています。

中和抗体検査が陽性ならもう新型コロナウイルスに感染しない?

この答えはNOです。抗体があれば再感染や重症化するリスクは低いと考えられていますが、まだまだ明らかでない部分も多いためもう新型コロナウイルスにかからないとは言い切れません。引き続き感染予防は必要です。

今までの抗体検査とどう違うの?

今までの抗体検査は過去の感染状況を調べるものでした。ですので、感染後に産生されるヌクレオカプシドタンパク質に対する抗体を調べていました。中和抗体検査はスパイクタンパク質に対する抗体を調べます。主に新型コロナウイルスワクチン接種後に産生されるのがスパイクタンパク質に対する抗体だからなのです。

中和抗体検査の方法

血液検査で調べることができます。使用するキットにもよりますが結果は定性のセルフのキットですと15分程度で出ます。医療機関で受けられる定量の検査ですと、数日後に結果がわかります。定量の検査は抗体の有無だけでなく抗体価も調べることができるので、きちんと抗体価を確認したい方は定量検査がおすすめです。

中和抗体検査が受けられる医療機関

MYメディカルクリニックのHPはこちら

MYメディカルクリニックでは8月9日(月)よりロシュ・ダイアグノスティックス社の中和抗体定量検査を開始するそうです。定価は5,500円(税込)です。採血を行い、2-3日後に結果が出るということです。

カットオフ値が0.8U/mLと設定されており、0.8U/mL以上だと陽性(抗体がある)、0.8U/mL未満だと陰性(抗体がない)と判断できるようです。

検査実施の推奨時期は、”2回目のワクチン接種完了後14日以上経過後”です。

なぜワクチン接種後の抗体検査を受けるの?

●2回ワクチン接種が完了したが十分な抗体があるか確認したい
●1回目の接種後、副反応が辛くて2回目の接種をするか迷っている
●コロナ感染歴があり、中和抗体を保有しているか確認したい

上記のような方は一度中和抗体検査を検討してみることを推奨します。中和抗体を保有しているからといって必ず新型コロナウイルスに感染しないとは言えませんが、なによりも自分自身の安心につながると思います。
しかし、抗体があったからといってまだまだ手指消毒やマスクの着用といった基本的な感染対策は必要です。

さいごに

新型コロナウイルスワクチンをすでに接種した方、これから接種する方、過去に新型コロナウイルスに感染したことがある方、感染したかどうか不明だが抗体を保有しているか確認したい方などみなさんにとって需要のある検査だと思います。現在、風疹の抗体検査+ワクチン接種という政府の取り組みもありましたが、今後新型コロナウイルスについても同じようになっていけば良いなと思います。
新型コロナウイルスワクチン2回目接種後にもし抗体がなくても現在のところは3回目の接種はできませんので、感染対策をしっかりと行い、自分の身を守るしかないですね。

この記事を書いた人

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えあざむ

渋谷で働く25歳。美容と健康に興味あり!みなさまに正しい情報をお伝えするために日々情報収集しています。 胃痛持ちで内視鏡検査の常連。血液検査が苦手。医療脱毛の痛みは耐えられます!